レスキューとフルードパワー：情報収集を行うためのケーブル駆動型バルーンロボットの開発－災害時のための気球システムと情報収集方法の提案

摘要

近年、世界中の多くの研究者が小型移動ロボットや無人自律型ヘリコプタなどを用いた災害対応ロボットの開発を行っている。 ヘリコプタは高機動性を有しているが、定点観測的な長時間の運用には不向きである。 長時間上空から監視できるようなシステムがあるとカメラによる土砂災害の監視や上空から鳥瞰的な、また映像配信、情報収集ができるので、救助支援に有効ではないだろうか？と考え、我々はバルーンに注目した。 バルーン利用に関しては林業の分野で1950年代から研究がなされており、国内においても実験が行われている。 我々は長時間の定点観測的情報収集が可能で、災害時の一時的無線基地局にも転用可能なケーブル駆動型バルーンロボットの開発を行った。 また、携帯端末からの電波の到来方向探知することを利用した人体探索方法の提案も行っている。 本システムは空気圧を直接取り扱っているものではない。 しかし、災害用途として気体（気球）を使った取組として紹介する。