タンパク質リフォールディングにおけるポリエチレングリコール脂質のタンパク質凝集抑制効果

摘要

タンパク質の生産法として、経済性や簡便性、汎用 性の面で、 大腸菌を用いた封入体への大量発現は多く のメリットを有している。しかし、可溶化後の煩雑な リフォールディング工程がボトルネックとなる場合 が多い。具体的には、リフォールディング時に巻き戻 り中間体の再凝集が収率を著しく低下させる。 そこで、 我々の研究グループでは、 中間体と適切に相互作用す ることによって、リフォールディングは妨げずに、凝 集を抑制する添加剤やプロセスの開発を行ってきた 1 。 特に、 系統的に構造を変えた凝集抑制剤のミニライブ ラリーを調製し、実際に作用させて、化学構造とリフ ォールディング収率向上効果との関係を明確にする 試みを盛hに行ってきた。