新鮮臨床分離株に対するCeftriaxoneの抗菌活性

摘要

Ceftriaxone（CTRX）は，F．Hoffmann－LaRoche社が開発した第Ⅲ世代オキシム型セフェム系（CEPs）注射用抗生剤である。 CTRXの血中濃度半減期は8時間以上であり，CEPsの中では数少ない血中濃度持続型の薬剤である。 本邦では，CTRXは1986年に上市され広く臨床使用されている。 我々は1987年，1990年，1995年および1997年に検出した臨床分離殊に対するCTRXの抗菌活性に関する報告を行っているが，最近，ペニシリン中等度/高度耐性肺炎球菌（Penicillin intermediate resistant/resistant Strqpococcus pneumoniae：PISP/PRSP），基質特異性拡張型β－lactamase（Extended spectrum　 β－lactamase：ESBL）産生株，β－lactamase非産生ABPC耐性株（β－lactamase－negative ampicillin－intermediate or resistant：BLNAR）などの新しい耐性菌の増加が報告されている。