新幹線振動を対象とした鉛直・水平方向の複合振動が振動感覚に及ぼす影響 (交通振動に対する住宅床の体感振動評価に関する研究：その5)

摘要

本報では，日常的に振動が発生している実際の住宅内で新幹線により発生する実振動を対象として鉛直振動と水平振動の複合振動が振動感覚に及ぼす影響について基礎的検討を行った。その結果，本報の検討範囲では，鉛直振動と水平振動の両振動が知覚閾値を超える場合，振動方向の数が増えることで，振動感覚量も増し，鉛直振動に加え水平振動の影響も加味されて評価される可能性があることがわかった。しかし，本報での検討は，被験者数や回答票数が少ないため，今後もデータの蓄積を行い検討する必要がある。