異種ストロ-マ細胞を用いた造血幹細胞の増幅

摘要

造血幹細胞を体外で増幅することが可能となればさまざまな臨床応用が期待される.近年,国内外で造血幹細胞を各種サイトカインの組合せによりex vivoで増幅するさまざまな試みが展開されている.そのなかで異種ストローマ細胞を利用することにより効率よくヒト造血幹細胞を増幅できることが報告されている.著者らもマウス骨髄ストローマ細胞株をfeeder layer」した膜分離型共培養系を開発した.この培養系ではCD34~+細胞を5日間で約15倍に増幅することが可能であり,LTe-ICおよびNOD/SCID mice repopulating cells(SRC)の増幅も確認され,臨床漆用への可能性が開かれた.