(282-0102)Notch シグナルタンパク質を配向固定化したガラス基板による造血幹細胞の体外増幅

摘要

幹細胞の増幅や分化制御に関連する細胞シグナルタンパク質として、Notch シグナル関連タンパク質が注目されている。本研究では、血液細胞へ分化する造血幹細胞を体外で増幅させることを目的として、Notch リガンドの一つであるJagged1 をガラス基板に固定化した培養基材を作製した。細胞との相互作用を高めるために、Jagged1 をガラス基板表面に配向固定化した。すなわち、表面に化学固定化したprotein A に対して、IgG 抗体のFc ドメインとJagged1 との融合タンパク質(Jagged1-Fc)を特異的に相互作用させた。マウス骨髄細胞より単離した造血幹細胞を含む細胞分画（Lin-細胞）を、Jagged1 を配向固定化したガラス基板上で培養し、体外での造血幹細胞の増幅について検討した。