削蹄技術の現況タッチ、メソッドとジャパン、メソッド

摘要

現在，世界で体系化された削蹄法はダッチ、メソッドだけである。 ダッチ、メソッド，または機能的削蹄法と呼ばれるものが完成したのが，Klauwverzorging Bij Het Rund（邦訳：牛のフットケアと削蹄）としてオランダで出版された1977年としても，すでに30年が過ぎたことになる。 その間に，多くの研究者、獣医師、削蹄師によって検証されてきた。 ダッチ、メソッドはオランダのユトレヒト大学で教鞭をとっていたツーサン、ラーフェン氏によって研究，作り上げられたものだ。 氏は蹄病の根本原因を，それが多因子性ではあるものの，その中心は蹄形の変化による蹄内の圧力分布の変化である故，蹄病を治療する上でも，これを予防する上でも機能的削蹄による蹄形の修正が重要だと言う。 ここで機能的という言葉で説明されているものは，別の言葉で言えば，科学的と言い換えることができるかもしれない。 それ以前のオランダにおける削蹄を知らない上で語るのは危険であるが，日本の状況を考えたときある共通性が見てとれると思われる。