これからの設備管理·保全を変える情報化技術の視点－IT·MESの活用－生産と設備管理のソリューション展出展社による（最新！設備管理·保全ソリューション）：UPメンテメソッドと保全ナレッジバンクによる保全業務革新

摘要

保全業務が設備維持，稼働率向上に重要な役割を果たす製造業では，保全費や人員の減少に加えて，2007年問題も懸念されている。このような状況下で，業務効率化や設備管理の精度を向上させるため，EAMやCMMSなどの保全支援システムに注目が集まっている。 これらのシステムの多くは，欧米の管理手法である実費精算を前提に構築されているが，国内では，保全業務は請負業であることが普通であるため，多くは，一括契約で行われている。 そのため，システムをそのまま導入しても，業務とシステムが乖離してしまい，支障がでるケースも少なくない。 そこで，日本の商習慣に合致しつつ，業務効率を向上させるとともに，将来の保全戦略の立案にも寄与するUPメンテメソッドを開発した。 また，EAMやCMMSは，保全の定型業務を確実に遂行するために活用されるが，その定型業務の実施内容を決定するために熟練技術者は，「関連情報を加工し，判断を下して」いる。この熟練技術者が行っている行為が保全品質を向上させるための鍵であり，その検討過程を記録し，共有化することが，保全の力量を高め，2007年問題を克服するためにも必要である。 そこで，保全業務ナレッジの強化を目的として，無理なく知識が貯まり，共有化できる仕組みとしてナレッジバンクを改良した。 本稿では，保全業務効率化と保全戦略立案を支援する「UPメンテメソッド」と熟練技術者の保全業務ナレッジを共有する仕組み「ナレッジバンク」について紹介する。