同期形高効率高応答モータを利用した省エネポンプシステムの用途別展開と今後の課題

摘要

一方，油圧ポンプは用途によって負荷条件が異なる．これまで，過負荷運転にも耐えられる誘導電動機の使うことの慣れてきた油圧技術者にとって，ポンプを可変速制御するために，厳密に負荷条件や応答性，制御精度を考えてモータインバータを選ぶ習慣はなかった．また，一般に市販されている可変速モータは，誘導電動機と駆動電源の周波数を可変制御するコントローラを組み合わせたいわゆる汎用インバータと，表面に永久磁石を貼り付けたサーボモータに限られ，与えられた選択の幅は小さかった．油圧制御に最適なモータインバータを開発すれば，最適なシステムの構築が可能となる．ここでは，独自設計の同期形高効率高応答モータインバータを利用した省エネポンプシステムの用途別展開と特に油圧技術サイドから見た課題について述べる．