4K及びFull HD映像視聴時の主観評価特性の分析

摘要

4K映像サービスは，従来のFull HD映像サービスに比べて豊かな感覚（心理要因）を体験できると期待されている．魅力的な4K映像サービスを提供するためには，4K映像から受ける心理要因に基づきサービスを設計することが重要であるが，それら心理要因の主観評価特性は明らかになっていない．そのため，本稿では，4K及びFull HDのオーディオビジュアルコンテンツを対象に，SD（Semantic Differential）法による主観評価実験を行った．その結果，4Kオーディオビジュアルコンテンツの全形容詞対スコアの方が高いことがわかった．さらに，因子分析により抽出した美的感，躍動感，自然感，開放感，立体感の因子スコアを導出し，4Kオーディオビジュアルコンテンツの全因子スコアの方が高く，特に，美的感と躍動感で効果が大きいことがわかった．これより，ユーザは4Kオーディオビジュアルコンテンツ視聴時に豊かな心理要因を体験していることがわかった．