医薬品合成を指向した触媒反応プロセスの開発

摘要

非天然型のアミノ酸，核酸の誘導体が種々の医薬品の構成成分として用いられている．その合成に際し，金属触媒反応が効率的合成プロセスの鍵段階となることが多い．工業化可能で環境負荷の少ないプロセス開発を行うにあたり，新規な触媒開発に時間をかける余裕がない場合が多いため，既存（市販）の触媒反応を如何に使いこなすかが鍵となる．筆者らは使用金属の種類のみならず，水素源，添加剤,溶媒，pHなどの反応条件を選択することで，既存触媒でも効率的で工業化可能なプロセスにすることがそきることを見出した．