羽柄材に特化して日産100坪－新設ラインが生み出すコストメリット

摘要

2004年には57歳になるという、高山智之社長は、20代の後半から木材加工事業の経営を手がけてちょうど30年、キッチンの扉やキッチン収納用の木部パーツ等、小規模部材の木製品等を生産してきた。 この間、そのときどきの事業革新に向けてさまざまな研究や試みを積み重ねてきたが、現在の経営につながる転機としてあげるのがマレーシアでの木工場経営。すでに20年近くも以前のことだが、当時は南洋材の輸入が段階的に困難になったため、東京の木材企業との共同出資で現地に生産拠点を設立、木製品の製造を手がけた。 この事業を進めるなかで、現地作業員の人件費をはじめとするコスト環境の違いを身にしみて学hだ。 同時に、木製品生産の国際化（わが国サイドでみれば空洞化）を予測、日本市場でコストメリットが生きる製品にしか生き残りのセグメントはないと判断した。 わが国の木材加工におけるグロバリゼーションのひとつの形だ。 「装置産業の量産製品は日本でつくるより東南アジア、アセアン諸国なり、中国なりに技術を移転して現地で生産、その分野では日本は消費国でいいのではないか。