緑茶ポリフエノールの機能性を切り開くメ夕ボリック?プロフアイリング技術

摘要

緑茶をはじめとした機能性を有する食品は多種多様な成分から構成されており，健康維持増進効果や疾病リスク低減効果が期待されている.現状の科学的評価技術は，主としてその機能性を特定の単一含有成分の情報（量や効果の強さ）のみで説明しようとするため，共存する複数の成分の影響を厳密かっ同時に評価することが難しい.そのため，当初想定していた機能性をうまく享受できなかったり，効能を得るために大量摂取するなどの要因にもなっており，既存の食品機能性評価法の限界が指摘されている.食品の機能性は個々の成分の協調的作用の上に成り立っため，着目する機能性成分と共にその効果に干渉しうる複数の共存成分の挙動を一斉に捉え，食品としてのトータルの機能性に対する個々の成分の寄与度を相対的に評価できる方法が求められている.また，食品が医薬品と違ってさまざまな食品群と同時に摂取することから，機能性を享受するのに効果的な「食(成分)の組合せ」情報の重要性が指摘されているが，その組合せの理論的導出法も見出されていない.これは，食品の成分組成情報を機能性と関連づけて解析する方法論の欠如がその要因の一つと考えられている.