輪郭上の点と重心で構成される三角形の面積，角度の分布を利用した物体の表現方法とその形状比較への応用について

摘要

論文では三次元物体のShape matchingについての新しい手法を提案する． 提案手法ではまず輪郭上の点とそれらにより得られる重心から三角形を作り，それら三角形の組で物体を表現する． そして各三角形の面積，をもとにし，分布図を利用して物体の比較を行う． この手法は相似不変な性質をもち，輪郭だけでなく例えI:物体内部についての情報を表現できることから，ノイズなどによる輪郭形状の変化に対してロバストな性質をもつ．本論文ではMPEG7-CE-Shapelを用いた評価実験（Bull's eye test)と，相似変換についての実験，それからノィズ耐性についての実験を行った． Bull's eye testでは84.46％という結果を得，相似変換については回転変換，拡大縮小変換それぞれ100%, 98.69％という結果を得た．輪郭形状の変化による耐性実験では，2種類の形状変化を引き起こすパターンを用意し，それぞれ94.25%, 92.47％という結果を得ることができ，提案手法の信頼性が確認できた．