小児内耳奇形例の人工内耳術後成績

摘要

内耳奇形は先天性難聴の20%に発生し、発生頻度の高い奇形として、Common Cavity (CC)、 Incomplete partition type Ⅰ (IP-Ⅰ)、 Incomplete partition type Ⅱ (IP-Ⅱ)がある。我々は、2014年に、CC；、 IP-Ⅰ、 IP-Ⅱの小児内耳奇形例11例のCI術後語音聴取成績を検討し、IP-Ⅱの成績は良好であること、CC、 IP-ⅠではIP-Ⅱには及ばないものの、聴覚音声での会話が可能な聴取能が得られることを報告した。その 後、当科でCIを実施した小児内耳奇形例はさらに増え、今回改めて、語音聴取能などのCI術後成績を検討したので報告する。