HIN1pdmインフルエンザワクチン ウィルスの由来と今後の動向

摘要

パンデミック（H1N1)2009ウィルスは，1918年のスペインインフルエンザウイルスが北ァメリカのブタに入り，そのなかで維持されつつ，トリ，ヒ卜のウィルスと遺伝子の交維（リアソ一トメント）を起こしたトリプルリアソ一タン卜ウィルスが，最後にユーラシア大陸のブタインフルエンザウイルスとの閬で遺伝子の交維を起こしたものである.世界中に拡大した現在も発生当初のA/Califomia/7/2009株とほとhど変化はなく，いぜhとしてヒ卜のウィルスとのリアソ一卜メン卜も起こっていない.日本国内でこのA/H1N1pdmウィルスに対して+分な免疫をもつものは多くとも30%程度であろうから，現在でも感受性者が集まっているところにウィルスが入ればアウトブレイクは起こりうるし，今冬，国内で拡大すれば，ウィルスはハイリスク者や高齢者へも到達して被害が大きくなるかもしれない-現状と今冬を見すえて本ワクチンの使用方法を検討しなければならない.