LPガス新統合元売ENEOSグローブ3月1日発足

摘要

JX日鉱日石エネルギー株式会社（以下，JXエネ）のLPガス関連事業と三井丸紅液化ガス株式会社（以下，MLG）が統合して，新しいLPガス元売会社が2011年3月1日に発足する。当事者間でこの可能性を探る作業が始まったのが2010年の春。4月5日に新日石（現」Xエネ）が記者会見で発表した。次いで8月3日には，JXエネ，MLG，三井物産，丸紅の4社で統合の基本合意に達し，合意書を取り交わした。この時もJXエネの統合準備室やMLGの事務方による経過説明を含む記者発表が行われた。したがって，今回が3度目の記者会見となったが，今回は当日の12月24日に「2011年3月1日付で統合新会社を発足する旨の吸収分割契約を締結しましたので，お知らせいたします」というもの。統合新会社の商号は「ENEOSグローブ」。新会社で就任予定の社長，副社長2名の3人が記者会見に臨んだ。代表取締役社長には松澤純氏（現JXエネLPG新会社準備室長），代表取締役副社長にば佐藤雅一氏（現MLG代表取締役社長），取締役副社長には玉置肇氏（現MLG代表取締役副社長）が就任する。しかし，公正取引委員会の承認待ちという事情があって，会見では新会社の組織体制，特に力を注ぐという新エネルギー事業への取組みの具体策，物流合理化の要となるであろう基地の統廃合等これから詰めていくとのことで，ほとんど明らかにはされなかった。公取委の統合承認の内諾もまだないという。これまで2回の会見で示された新会社青写真で具体化されたのは社長·副社長人事に限定されるという，今ひとつ盛り上がりに欠ける記者会見となったが，まずは社長·副社長の統合への決意表明から紹介していこう。