一般用需要21％の大幅減の95万トン

摘要

8月のLPガス需要は大幅続減，前年同月比12.4％減の1,078千トンとなった。プロパンが11.0％減，ブタンが15.0％減とともに引き続き大幅減少。東日本大震災の影響による実需の落ち込み，節電に伴う省エネ意識のガス需要への浸透，景気減速による消費の全国的減退，高気温など需要減退要因が重なったため。直納船による大口需要が13万トンと高水準だったため，トータル需要の落ち込みは12.4％にとどまったが，一般用は21.2％も落ち込んだ。一方，供給は製油所の停止と石油化学プラント低稼働などで国内生産が引き続き前年の6割強に減少を続けたが，輸入も100万トンを下回る91万トンとなりトータルで118万トンにとどまった。この結果，月末在庫は月間10万トン増の225万トンとなった。前年同月末比では98.0％。需要の落ち込みを考慮すると，220万トンを超える在庫は多すぎるようだ。8月のLPガス輸入通関CIF価格は前月比4,010門下げの69,131円／トンとなった。7月CPが大幅続落となったこと，円高が更に進み通関レートが77.89円／ドルとなったことで，昨年11月以来の7万円割れとなった。CPが8月は上げたものの，9月，10月と大きく下げたため，冬のCIF価格は下げていくこととなる。元売各社の11月仕切価格改定は，9月CPの前月比下げを受けて概ねプロパンで4,000円／トン前後，ブタン2,000円／トン前後の下げとなった。