スパッタ修飾で得られる“乾式含浸”触媒

摘要

材料の表面修飾法は溶妹を用いる湿式法と無溶妹プロセスである乾式法に大別される．件業工程の簡略化や環境負荷低減などの観点から，近年，乾式法，中でもスパッタリング法が注目されている．本稿ではスパッタ表面修飾法による不均一触媒の調製及び特性について報告する．スパッタ修飾は①金属，合金，金属酸化物，窒化物など幅広い材料を，様々な担体に適用できる，②不純物の混入が少なく，再現性が高い, ③析出する微粒子の分散度や粒子径分布の制御が可能である，④活性成分が担体外表面にのみ担持されるなどの特長を有している．以下，スパッタ修飾法で得られたいくつかの固体触殊について，最近の報告例を紹介する（Table 1)．