東京工業大学生命理工学研究科大倉·蒲池研究室

摘要

近年,石油エネルギーの枯渇が懸念され始め,新たな代替エネルギーの開発が求められています。 その中で，水素やメタノールといった燃料電池などへの利用が可能なエネルギーが注目されでいます。 我々の研究室では生物が作る酵素を利用して水素やメタノールの合成を行う将来のエネルギー問題への対策となるシステムを構築することを目指しています。 例えば,光増感剤とヒドロゲナーゼを組み合わせることにより,光エネルギーを水素エネルギーへと変換するプロセスについての研究を行っています。 また,メタン資化細菌というメタンを唯一の炭素源として生育する微生物がもつ，メタンモノオキシゲナーゼというメタンをメタノールに水酸化する酵素についても研究しています.メタン資化細菌がもつメタンモノオキシゲナーゼには2種類が知られており,活性中心に2核の鉄クラスターを持っている可溶性メタンモノオキシゲナーゼと鋼イオンによって誘導される膜結合型メタンモノオキシゲナーゼがあります.