市街地幹線道路直下での世界最大級円形連続壁の施工：台湾高雄捷運CR4區段標 大港埔車站工程

摘要

台湾第二の都市である高雄市では、交通インフラの整備·拡充と高雄市のさらなる経済発展を目的として、高雄市街地の幹線道路である中山路と中正路の直下に南北線（紅線29km）·東西線（橘線14km）併せて約43kmの地下鉄路線を建設する工事が、2007年度の開業を目指して急ピッチで進められている（第1図）。本事業は、ターンキー契約（設計施工一括発注）方式で出件された台湾でも稀なBOT（Built，Operation and Transfer：民間企業が設備を建設／運営し、一定の事業期間後に国等に設備を譲渡する方式）事業で、全14工区中9工区に日本の建設業者が参入しており、現在、建設が進められている台湾新幹線工事と共に、日本の高い土木建設技術に期待を寄せる台湾国内でも有数の土木建設事業である。 現在、本CR4工区（第2図）では中山路·中正路の円環交差点直下に紅線·橘線のターミナル駅となる地下三層鉄筋コンクリート造の円形状駅舎「大港埔車站」（05/R10駅、第2図）の建設を進めており、同駅舎の施工法にはLNG地下タンク工事等で実績のある円形連続壁工法を採用した。