都心部道路上での等厚式地下連続壁工法（ＴＲＤ工法）の施工実績: 東京地下鉄㈱日比谷線虎ノ門新駅（仮称）工事

摘要

虎ノ門新駅では，ＴＲＤ工法の採用により地下連続壁の工程短縮を図るとともに，排泥量の削減を可能とすることができた．ＴＲＤ工法は，削孔・造成速度が速いが，カッターポストの抜差しの回数が少なく，直線部分が多い場合に有利とされている．このため，一般的に都心部道路上での適用は難しいと考えられている．しかしながら，①地下連続壁長を約20ｍとすることでＴＲＤ－Ⅰ型の適用範囲とする．②地下連続壁の隅角部の箇所数低減，③埋設管横断箇所を集約・削減する．ことを可能とすることで，都心部道路上へのＴＲＤ工法の有効性を示すことができたものと考える．今後の類似した施工条件下でのＴＲＤ工法の適用の参考になれば幸いである．