高付加価値材のプレス成形法：高強度鋼板プレス成形型に適した8%Cr系金型用鋼とプラズマCVDの利用技術

摘要

自動車部品の高強度化が進んでいるが、部品のプレス成形技術の確立が大きな課題になっている。 特に足回り部品、バンパーレインフォース、シート骨格など780MPaクラス以上の高強度材の成形加工時の、成形負荷の軽減のため、成形方案の開発や部品形状のシンプル化、プレス機械や金型の高剛性化、潤滑剤の高粘度化および成形シミュレーションの活用などの課題があり、それぞれ改善開発が進められている。 金型材料についても、適用部品の拡大と、さらなる高強度化に伴って問題点が、いっそう顕在化してくることが予測される。 本用途に対して特色を有する8％Cr系金型用鋼と表面硬化処理技術P-CVD （Plasma-Chemical Vapor Deposition)を活用した、プレス成形金型製作に適した利用技術について紹介したい。