奨励賞受賞栗山正巳氏の業績

摘要

このたび,長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医薬品合成化学分野准教授の栗山正巳博士が「準安定二座型配位子を用いた効率的ァリール化反応の開発」という研究で，平成23年度日本薬学会奨励賞を受賞した，長崎大学の一員として，また共同研究者の1人として心よりお祝い申し上げたい.栗山博士は，1999年京都大学薬学部製薬化学科を卒業後，同大学院に進学，2004年に博士後期課程創薬科学専攻を修了し，遷移金属を用いた触媒的不斉反応の開発に関する研究で学位を取得した.この間，富岡清先生のご薫陶を受け研究者としての礎を築き，後期課程3年次には日本学術振興会特別研究員(DC 2)に採用された.課程修了後，直ちに米国マサチューセッツ工科大学化学科に留学し，S.L. Buchwald教授のもとで博士研究員として研さんを積んだ.2005年4月より新設の同志社女子大学薬学部医療薬学科に特任助手として赴任し，ここでは白井隆ー教授とともに医薬品製造化学研究室の立ち上げに尽力した.2008年11月に，長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医薬品合成化学研究室に准教授として採用され，現在に至っている。