海外ナノテク開発情報：ナノエレクトロニクス(III)量子コンピュータ

摘要

カリフォルニア工科大学のノーベル賞物理学者のリチャード·ファインマンやアルゴンヌ国立研究所のPaul Benioff、オックスフォード大学のDavid Deutsch、IBMのT．J．ワトソン研究所のCharles Bennettなどによって1970年代から80年代にかけ量子コンピュータが提唱されたとき、多くの科学者はその実現を疑問視していた。 しかし、1994年にAT＆Tベル研究所のピーター·ショアが、量子状態で素因数分解を行う量子アルゴリズムを発表した。 従来のゴンピュータよりも指数関数的に高速になり、インターネットでの暗号通信の安全性は飛躍的に高まり、現在のスーパーコンピュータで数千年かかる数百桁の数の因数分解を数十砂で計算することを可能にする。 この量子アルゴリズムの発明で、量子コンピュータの概念は現実的になり、これを実現する研究が世界的に開始された。 IBMアルマデン研究所のIsaac Chuang研究チームリーダー（MIT助教授）は、98年に世界最初の2キュービット（quantum-bit：量子ビット）の量子コンピュータのデモンストレーションを行い、さらに99年に3キュービットの量子コンピュータでデータベース検索アルゴリズムを、2000年8月には5キュービットの量子コンピュータで順序の発見というアルゴリズムを実証した。