省コストで環境負荷を低減する産業向け排水処理技術

摘要

近年，製造業のグローバル化や価格競争の激化により，多様な国や地域において省コストで環境負荷を低減する排水処理システムが求められている。東芝は，このニーズに応えるため，“無薬注”をコンセプトに様々な排水処理システムTOSAQUAシリーズの開発を進めており，微細な懸濁物質や難脱水性の排水に対して，凝集剤を使用せず省コストで運転可能な無薬注ろ過処理システムを実用化し，環境負荷の低減に貢献した。また言由分を含みろ過に適していない排水に対しては，油分を選択的に吸着処理する機能粉を，1日当たりの排水処理量が1，000t以上の大水量の場合に対しては，省スペースでイニシャルコストを低減できる超高速沈殿装置を，それぞれ実用化した。様々な状況に応じて最適な排水処理技術を適用できるようにして，省コストで環境負荷を低減するスマートな水ソリューションを提供できる。