血液透析と術後高カロリー輸液療法における多周波数インピーダンス法による細胞内外液量指標の検討

摘要

体組成の研究はさまざまな技術を利用した構成モデルに基づいて行われるが，細胞内外水分分布については全身的には同位元素の希釈法を用いて検査されることが多いが，煩雑という欠点がある。 電気インピーダンス法は非侵襲的かつbedsideで使用できる利点があるが，単一周波数を用いた全身測定についてはモデルと体型，身体の組織性状，各部の断面積の違い，使用周波数などさまざまな問題点が指摘され，全血量測定についても常に妥当とはいえないとの批判がある。 生体の電気特性で構造分散といわれるβ分散領域を用いて細胞内外液量指標が得られる多周波数インピーダンス法が開発され，この技術を利用した装置を用いて末期腎臓病患者の血液透析，あるいはリンパ浮腫の測定などについて多くの報告がある。