マキサカルシトールローションの全身投与における血中カルシウム動態の検討

摘要

尋常性乾療治療を目的としてマキサカルシトールローションを外用していた札幌皮膚科クリニックおよび福住皮膚科クリニックの外来患者のうち，自己判断により1日10gを2週間全身投与していた10例において測定した血中カルシウム値の変動について，レトロスペクティプに検討した。 その結果，血中カルシウム値の異常変動は確認されず，マキサカルシトールローションの全身投与による血中カルシウム値への影響は少ないと考えられた.そこで，被髪頭部だけでなく，体幹·四肢にも処方を拡大し，マキサカルシトルローションの安全性と有効性についてプロスペクティブに検討した.検討した4例においては，血中カルシウム値の異常変動は認められず，また，PASIスコアの低下が認められことより，マキサカルシトールローションの全身投与の有用性は高いと考えられた.