日本の一般環境におけるダイオキシン類曝露とメタポリック症候群の有病状況との関係の検討

摘要

【目的】我が国の一般環境住民におけるダイオキシン類への曝露状況とメタポリック症候群の有病状況との関係を検討した。 【方法】対象は、25県75地域に居住する15歳以上の男女1′374人（男性627人、女性747人）で、調査期間は2002－2006年であった。 対象者から原則として空腹時採血し、ダイオキシン類濃度をGC－MS法で測定した。 さらに、既往歴·現病歴などを含む質問票調査を行い、一般健康診査のデータも解析に使用した。 メタポリ ック症候群については、National CholesteroI Education Program（NCEP）Adult Treatment PanelⅢ definition（NCEPATP－Ⅲ200を日本人向けに一部修正して診断した。 すなわち、BMI≧25kg／m~2；血中トリグリセライドドG）≧150mg／dl;3）血中HDLコレステロール（HDL－C）＜40mg／dl（男性）または＜50mg／dl（女性）；4）収縮期血圧≧130mmHgかつ／または拡張期血圧≧85mmHgあるいは高血圧治療中；5）HbAIc≧5·6％あるいは糖尿病治療中、の5項目のうち3項目以上満たす場合をメタポリック症候群と診断した。