韓国施設栽培の現状と将来方向（上）

摘要

韓国では国民所得が増加してきたことに伴って、園芸、特に野菜品目の消費が多様化、高級化されている。 また、野菜の周年供給および周年消費が進んできたことによって、施設野菜生産はこの20年間急激に増えてきた。 その一方で、韓国政府は施設園芸産業を国際競争力を持つ資本、技術集約産業として育成するため、1994年から農漁村発展施策の一環として、連棟型自動制御ビニル温室の標準化事業、硬質板温室およびガラス温室の普及支援事業などを推進してきた。 このため、韓国の施設園芸は世界的にもその例を探すのが難しいほど、早い速度で高度化されてきた。 また、栽培方式や栽培技術にも大きい進展があった。 このような施設園芸産業関連施策が推進されたことにより、施設園芸作物の生産性が向上し、生産物の品質も高くなるなど、施設園芸産業の発展の成果が現れた。 また、関連産業である育苗産業、温室資材産業、ポストハーベスト産業および園芸産物の商品化産業なども大きく発展した。