モンゴル国森林ステップ地域の放牧ヒッジにおける リグニン法により推定した秋から翌春の採食量

摘要

牧養カ算出の基礎デ一タを得ることを目的に，2011年9月から2012年4月に.モンゴル国森 林ステップ地域の放牧草地において，12頭の去勢ヒッジ（試験開始時明け2歳）の排糞量と草中ならびに翼中 の酸性デタ一ジェン卜リグニン（ADL)より求めた消化率から曰採食量を推定した.草地の地上部乾物（DM) 現存量は,9月（1.252t/ha)に最も高く， 2月には71%減少した(P く 0.05).体重（BW)は10月(45.5kg), 11月（45.7kg)に高く， 2月（39.5kg), 4月（37.9kg)に低かった.曰排糞量は11月で高く 4月で低かつ た（P く 0.05).草中ADL含量（DM中％)は9月（9.68)と比べ10月（13.13)で高かったが(P く 0.05), 11~4月（10.54-12.38)は他の時期と有意な差は見られなかった.糞中ADL含量は11月で最も高く 9 月で最も低かった（P く 0.05).乾物消化率は51.8-63.8%,日採食量は1.10-1.89kgDM/日であった. 曰採食量は11月で最ち高かった.本試験では，冬期の採食量は文献値より高<推定され，冬期の牧養カは文 献値より低くなることが示唆された.