日本生態学会生態学教育専門委員会、日本生物教育会共催シンポジウム「高校でどのように生態学を教えるか」を開催して

摘要

高等学校の教育現場では、生態学をどのように教えていったらよいのかわかりにくいという教員の声をよく聞く。 生物IIの教科書で扱われている生態学関連分野の内容は幅広く、限られた授業時間内でどこにポイントをおいて教えたらよいのかがよくわからない。 手頃なフィールドがなく、適切な実験、実習の例もわからない。 身の回りの自然を理解する手段として、環境問題の解決の理論的基盤として生態学を学ぶことは生徒にとって大きな意義があるのに、その重要性に応えるような授業ができない。 特に大学で分子レベルの生物学を専攻してきた教員は、生態学を教えることに困難を感じるようだ。