三陸集落再生と減災復興の視点

摘要

三陸沿岸には（青森県八戸以南から宮城県北部牡鹿半島付近にかけて）約450の漁村集落（センサスペース） と約200の漁港が存在し，八戸市久慈市宮古市釜 石市大船渡市陸前高田市気仙沼市石巻市などの 水産基地となる港湾市街地が存在する。今回の津波では 岩手県から宮城県牡鹿半島付近（東松島市）まで14,000 名を超す死者、行方不明を数えることとなつた。暖流と寒流が出会う世界三大漁場の1つとされる海域 に面したリアス式海岸の三陸地域は，深い入り江と多く の半島からなる。漁場に面し沖合漁業の場であるととも に，入り江の内湾や周辺では定置網などを含む沿岸漁業 に加え，発達した資源管理型の養殖漁業と採捕漁業が行 われている地域でもある。天然の良港が得られてかつお' まぐろなど遠洋漁業の基地でもある。緻密に進化した漁 業の構造は，そのまま水産加工業'食品製造業や流通業， 観光業，飲食業に波及している。あわび、うに'ほたて' わかめ.かき.ほや，などの名産地であり，干しァヮビ、