半促成トマトにおける天敵利用の現状と今後の展開

摘要

わが国の一九九人年度における天敵類の使用面積は、オンシツツヤコバチ剤では約一二〇ha、チリカプリダニ剤では釣九六壇さらに、イサエアヒメコパテ、ハモグリコマエバチ剤、コレマンアブラバチ剤、ショクガタマバエ剤等を総計しても二三〇haに満たない状況で、わが国の天敵利用は鰭についたばかりといえる。 ここでは、西南暖地の半促成トマトにおける天敵の利用と今後の展開について述べてみたい。 西南暖地における半促成トマトのキーペストはオンシツコナジラミ（写真1）であり、重要害虫としてマメハモグリバエ、チューリップヒゲナガアブラムシ、トマトサビダニ、シルバーリーフコナジラミが挙げられる。ハスモンヨトウやオオタバコガ、ハダニ類、ミカンキイロアザミウマ等は、地域、時期によっては重要害虫となる。