学校ビオトープ活動における住民参加の継承性

摘要

各地の小学校において，校庭の一部を利用して水辺空間や動植物の生息空間の整備を行い，環境学習に役立てようとする施設，いわゆる「学校ビオトープ」の設置が進んでいる。 形態としては古くから存在していたと考えられるが，学校ビオトープという名称で扱われるようになったのは比較的新しい。 この施設は，学校数地内にあるため児童にとって非常に身近な環境学習の場として機能するだけでなく，学校が地域に開放されている限り，もちろん地域住民にも利用が可能である。 しかし，多くの施設は，一般的には児童の利用を主たる目的としており，地域を意識して設置されたものではない。 従って，維持管理にあたっても教員を中心として学内のみで行われてきた事例がほとんどである。