ォルビウィルスの初期複製とVP6タンパク質の機能解析

摘要

レオウィルス科(family Reoviridae)に属するォルビウィルス（genus Orbivirus)は.節足動物を 介して主に反芻動物ゃゥマに感染し，重篤な感染症を引き起こす.また.ヒトへの感染も数例報告さ れている.近年，2本鎖RNA (dsRNA)ウィルスで.相次いで遺伝子操作法（reverse genetics, RG システム）が開発され.ウィルスタンパク質やゲノムに揷入した特定の変異が.実際のウィルス複製 サイクルにどのような影響を及ぼすかを直接精査できるようになった.ォルビウィルスでは特に.ブ ルータングウィルス（BTV)において.分子レベルからの複製機構の解析が進んでいる.本稿では. BTVでの研究を中心に，RGシステムを用いて明らかになったオルビウィルスの複製機構と，ォルビ ゥィルスに特有の構造夕ンパク質VP6の機能について概説する.