野菜の開発技術最前線野菜の品種開発とその特性No.8 魅力あふれる新しいジャガイモ品種の開発

摘要

ジャガイモは国内における主要な農作物の一つである。2006年現在、全国で 8万7千ha作付けされており、その生産 量は260万tになる。用途は青果用、加 ェ用、澱粉原料用の3種に大きく分かれ、 それぞれが全体の内、3割前後を占めて いる。加工用にはポテトチップス、ポテ トサラダ、フレンチフライ等の用途力s含 まれる。澱粉原料用は、食用の他、異性 化糖等として利用されている。一般の消 費者にとって最も馴染みがあるの力s、店 頭に並ぶ、青果用ジャガイモである。ジャガイモは炭水化物を多く含む一方 で、ビタミンCを始めとするビタミンやミネラル含量も高いので、栄養バランス の高い作物である。青果用の生産量は北 海道が最も多く、全体の50%を占める (2006年)。中でも「男爵薯」および「メー クイン」力sニ大品種であり、両者で全体 の76%を占めている（2006年）。