蔚化液の米、麦、飼料用作物への利用 －山鹿市バイオマスセンターの取り組み－

摘要

熊本県山鹿市鹿本町（旧鹿本町）は、従来から新エネルギーの導入や自然農業の推進を通した新たな環境施策への取り組みを行っており、平成12年度に「地域新エネルギービジョン」を策定し、平成13年度に事業化の可能性を調査検討するためのフィージビリティースタディ調査を実施した。この結果、家畜排せつ物と生ゴミ、集落排水汚泥を原料とするメタン発酵処理施設等の導入による地域資源循環システムの構築について、発酵残さである消化液の利活用を含めて実現可能であることの確信が得られ、平成15年度の「バイオマス利活用フロンティア整備事業」において全国に先駆けて地区採択され、平成17年より稼働を開始した（図1）。