埼玉県の特用林産物の動向についてきのこ類を中心として山問部から都市部まで生産拠点が点在安全安心や新品種開発の取り組みも

摘要

本県の森林は関東平野の外縁に位置し、県の西北部に偏在している。 森林面積は約ほ万3千haで県土面積の約l／3を占めるが、森林率は全国の約半分となっている。 しかし、山地の地味は肥沃であり、木材の成長に適しているため、長い間スギ。 ヒノキ等の植樹が続けられてきた。 特に、300年余りの伝統を持っ飯能市を中心とする西川林業地は優良材の産地として有名である。 　 また、特用林産物は首都圏近郊に位置し地理的条件に恵まれていたため、戦前戦後を通じて都市への薪炭供給が中心であったが、昭和30年代からはきのこ類の生産が急速に発展した。 特に、生シイタケの生産は秩父地域を中心に産地形成が行われ、山間地域の換金作目の大きな柱となった。