民衆警察

摘要

明治政府の殖産興業の国策は、日本版産業革命の進展等により国力を高めて日露戦争での勝利をもたらしたが、それが日本の社会を大きく変えることにもなった。その表れのひとつが人口動態である。全体として人口は増加していったが、太平洋ベルト地帯に集中し、その他の地域は微増か横ばいという二極化を示した。その例として、人口上位三〇の中に、明治九年には日本海側は金沢、富山、新潟、福井、松江、鳥取の六市入っていたものが、大正九年には金沢、新潟の二市に減った(古厩忠夫「裏日本」より)。