「和と洋をつなぐもの」旧林家住宅

摘要

旧林家住宅は、一山力(ィチヤマ力)林製糸所の初代·林国蔵の旧宅 です。彼は父が起こした製糸業を引き継ぎつつ、鉄砲火薬店や炭 山鉱業なども手広く経営した、優れた事業家でした。元々は広大な 敷地で、この住宅の脇に整然と製糸場が建ち並んでいました。つま りこの家は林家の住まいであると同時に、海外·国内の来賓を迎え る大事な商談の場でもあったのです。建物は生活のための「主屋」、 接客のための「離れ座敷」、商談のための「洋館」から構成され、主 屋は北側の小和田小路から、洋館は東の御倉小路からアプローチ します。前者は和風、後者は洋風な構えですが、その間にまたがる 「離れ座敷+内蔵」棟は、興味深い様相になっています。