超音波パルスの瞬時振動数に着目した機械部品間の接触面圧推定

摘要

機械部品間の接触面圧は機械の性能に影響を与えることが多い．転がり軸受はその一つであり，転動体と軌道面との接触面圧が適正値でないと所定の性能が得られず，時に振動の発生や部品の破損につながることもある．したがって機械の組立時に部品間の接触面圧を検査することが望ましい．転がり軸受の予圧推定に関する先行研究では，軸受カラーにひずみゲージを貼る方法やインパルス加振により回転軸の固有振動数を計測する方法が用いられている．しかし両者とも密閉された機構への適用は困難である．この他に超音波パルスを用いて接触面の真実接触面積を調べる面圧推定法も提案されているが，部品間に潤滑油などの液体が介在して接触面に微視的な隙間がある場合には適用できない．