低コークス比、低炭素化を基本とする高炉操業の進化--理論、操業、設備技術の進歩と寄与

摘要

日本鉄鋼業は戦前，戦後を通して社会インフラを支える素材を提供する重要な産業として日本経済の発展を支えてきた.高度成長期には臨海製鉄所の建設により量的拡大を達成し，大型化，高圧化高温送風，重油吹き込みによる還元材比下限，出銑比上限への挑戦が行われてきた．その後，石油危機を契機として重油吹き込みからのオイルレス操業への転換,低Si操業，微粉炭多量吹き込み操業，安価低品位原料使用拡太地球環境問題対応の低炭素操業など資汲経済，社会環境の変化に対応して，その都度，新技術を開発し競争力を確保してきた．