任意の内径の円環ビードを付与した制振ビードパネル構造におけるFEM援用SEA応答解析

摘要

近年，自動車の燃費の向上のため車体が軽量化されてきているが，鋼板を薄くしたため振動等のデメリットが生じやすくなっている．そのため，鋼板のピードの設置と制振材の積層構成についての最適化が求められている．最適化を検討する手段として，有限要素法(Finite Element Method；FEM）や高周波域の振動解析法として提案された統計的エネルギー解析法（Statistical Energy Analysis Method；SEA法）がある．現在，CAEの中心となっているFEMは高周波数域や大きなモデルの解析では要素数やモード数が多くなることから，計算時間が膨大になり固有振動数を求めることが困難になる問題が発生する．これらのFEMの弱点を補う方法として，波数が多いモードが多数同時に発生している状態を統計的に扱うSEA法がある．しかし，SEA法にも低周波数域が弱点という事もありFEMと相互補完のような関係もある．