創成科目の体系的な教育方法とは？─モノ創製における最大の盲点を克服する発想ツールの学習

摘要

現在，JABEE推奨の創成科目が多くの大学·高専で試行されつつある．ただし，その実施状況は図1 に示すように創成能力を訓練するための具体的な教育方法が暗中模索の状態だと判断できる．しかし，教官は学生に対して「これからの技術者には創成能力が要求される．さあ，創成能力を発揮せよ!」と号令を張り上げざるを得ず，一方，知識偏重教育に順応してきた学生の方は，モノ創製課題が未消化のまま創成能力が開発できず，途方に暮れる者が続出してしまう．まさしく，3 年前の本学の状況がこれであった．それ以来，学生の強烈な戸惑い·反発を払拭·打破し，また多くの成功·失敗経験を積むことで，創成科目の体系的な教育方法を確立できたので，本報ではそのポイントを紹介する．