ロボカップ·ジュニアレスキューチャレンジの概要とロボットの開発

摘要

「ロボカップジュニア」とは，１９才以下の子供達を対象とした自律型ロボット競技会であるが，『大切なのは「勝ち負け」ではなく，ロボカップジュニアの活動を通して「どれだけ多くのことを学ぶか」である．』という精神がルールに明記されているように，教育的な意義の強い競技会である．著者らは，2006年からロボカップジュニアのレスキューチームとして活動し，2006年から2008年までの３年間，日本代表として選抜され，ロボカップ世界大会に出場してきた．そして，2006年のドイツ世界大会[1]においては，ジュニアレスキューチャレンジ部門マルチチーム優勝，2008年の中国世界大会[2]では個別優勝という栄冠を勝ち取ることができた．本論文において，ロボカップジュニアの概要について述べるとともに，レスキューチャレンジについての特徴を示す．さらに，ルールの改正に伴うロボットの開発·改良についても述べる．