乱流概念に基づく 人工血小板製造法の開発戦略

摘要

本総説の主役,血小板は巨核球から産生される直径 2-4mumの無核の血球成分であり,止血や血管統合 性の維持に重要な役割を果たすことが知られていた が，最新の研究から止血機能以外にも，発生期の血管 構築，肺発生，抗細菌作用，抗マラリア作用,骨?軟 骨?腱の組織修復効果など，若年から成人，老年にわ たる多様な恒常性維持，組織修復作用を発揮すること が明らかにされ,再生医療に多大な貢献を果たす血液 細胞としての理解が深まっている。