新可動方式を採用したアーチ橋: ゲイツヘッドミレニアム橋（イギリス）

摘要

今回紹介する文献は，「Gateshead Millennium Bridge」という橋梁を紹介したもので，本橋は産業革命以降，工業の街として栄えたゲイツヘッド市の再開発の目玉工事として計画された．工業華やかなりし頃の流通の中心であったタイン川両岸（今は倉庫街となっている）は，現在，芸術，レストラン，ホテルなどの商業施設群として再開発されている．本橋はその地域の中核を担う存在となっている． この橋は，支間105mの歩行者自転車専用の可動橋である．河川内を大型船舶が航行する時には，フルフェイスヘルメットのシールドが開くように上方に回転する従来にはない構造となっている． その形状および可動方法の特殊性からこの地域の景観演出に大きく寄与している本橋であるが，設計はデザインコンペ形式で発注され，Wilkinson Eyre Architectsが受注，景観設計を行った．