水中放射線環境調査用ROVシステム

摘要

福島第一原子力発電所の確実な廃炉に向けた原子炉周辺の状況把握を目指し、さまざまな調査および技術開発が進められている。当社では、人が近づけない過酷な環境へのアクセスを可能とする水中遊泳型の遠隔操縦ロボットシステムを開発した。遠隔操縦で水中を遊泳するロボットは一般的にROV（Remotely Operated Vehicle）と呼ばれる。本稿では、一般環境で使用されるROVとの違いを踏まえながら、開発したROVシステムについて紹介する。なお、本ROV（写真1）は、カメラによる現場の構造物のモニタリングと放射線計測を目的として開発した。