テスト管理ソフトウエアによる製造テストシステムの構築：製造テストシステム開発時間を短縮，生産性を向上

摘要

現在のIT業界における技術革新の進歩により，製品化までの時間が短期化の一途をたどっている．企業が最新技術を取り入れた製品を次々と市場に送り出すために，生産技術のエンジニアには，製造テストシステムをより早く構築しながらも，生産性の向上と品質の改良という相反することが同時に要求される．製造テストシステムを構築する際，ハードウエアとソフトウエアの部分に分けられる．ハードウエアの部分は大体市場にあるデータ集録ハードウエアや計測器などを利用して構築できるが，ソフトウエアの部分は自作することが多い．その理由は，それぞれの製品，それぞれの会社で製造テストのニーズが違っており，このニーズにすべて対応できる既製ソフトウエアがないからである．ただし，ゼロから製造テストソフトウエアを開発するには時間がかかってしまい，そのために製品の納期が遅れる可能性が出てくる．これは何としても回避したいことだ．いっぽう，テストシステムにそれなりの工夫をしなければ，タクト時間が長すぎたり品質が悪くなったりなりかねない．